中学1年生の国語で学習する
今に生きることばより”矛盾”のプリントです。
中1の単元の解説ということで漢文の原文はありません。
返り点などは”学びて時にこれを習う”のプリントで解説しています。
楚人(そひと)に楯と矛とを鬻(ひさ)ぐ者有り。
之(これ)を誉めて曰はく「吾が楯の堅きこと、能(よ)く陥(とお)す莫(な)きなり」と。
又、其の矛を誉めて曰はく 「吾が矛の利なること、物に於(お)いて陥さざる無きなり」と。
或るひと曰はく「子の矛を以つて、子の楯を陥さば何如(いかん)」と。
其の人応(こた)ふる能(あた)はざるなり。
現代語訳)
楚の国の人で、盾と矛を売っている人がいた。
(その人が) この盾をほめて、「私のこの盾はとても堅くこれをつき通せるもの はない」と言った。
また矛をほめて、「私のこの矛はとてもするどくどんなもの でもつき通すことができる」と言った。
それをそこで見ていたある人が 「では、その矛でその盾を突いたらどうなるのか?」と尋ねた。
その売り人は答えることができなかった。
重要語句)
楚人→楚の国の人
鬻ぐ→売る
何如→どのような
利なる→するどい
子→あなた
能はざる→できない